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かぜ(風邪)

かぜ(風邪)症候群について

かぜ症候群の多くはウイルス感染により起こる病気です。冬季に主に流行します。
かぜ症候群の病原は80 – 90%が複数のウイルス感染であり、そのほか10 – 20%が細菌やマイコプラズマ、クラミジアなどの感染によります。
原因となるウイルスはパラインフルエンザウイルスやライノウイルスなどが代表的ですが、
それぞれ多くの型をもち、この他のウイルスも関係するため全部で400種類以上のウイルスがかぜ症候群の原因となるといわれています。
このため、かぜ症候群には何度でも罹患(りかん)します。
 また「夏かぜ」と呼ばれる夏季に流行するかぜ症候群もあります。原因となるウイルスはエコーウイルスやコクサッキーウイルスなどですが、
こちらも種類がたくさんあるので何度も同じような夏かぜにかかります。症状は鼻汁、咳、くしゃみ、痰(たん)、発熱などが主な症状です。
吐いたり下痢をしたりといった症状がみられることも時にあります。
かぜ症候群をきっかけに中耳炎や副鼻腔炎、肺炎といった病気に罹患することもあります。
夏かぜの場合はのどに口内炎のような発疹ができて痛みのために食べ物がのどを通らなくなることや(ヘルパンギーナ)、
結膜炎を伴ったり(咽頭結膜熱)、髄膜炎(無菌性髄膜炎)を起こすこともあります。
診断は通常臨床的な診断が行われます。咳や鼻汁といった呼吸器系の症状が主にみられれば、かぜ症候群と診断されます。
溶連菌、マイコプラズマ、クラミジア、アデノウイルス、インフルエンザが疑われた場合は、
迅速キットや採血による抗体価測定によって細菌やウイルスを証明する場合があります。
治療は咳、痰、鼻汁といった個々の症状に対する対症療法が中心になります。原因となるウイルスを抑える薬は今のところありません。
細菌やマイコプラズマ、クラミジア感染症が疑われるときや合併症で肺炎や中耳炎や副鼻腔炎などをみとめるときに抗生剤が投与される場合があります。
解熱剤の使用はあくまで対症療法ですので、患児が元気な時はたとえ熱が高くても使用する必要はありません。頓用にはそのような意味も含められています。
生活上の注意点は,安静と水分補給に注意します。食欲の低下がみられる時はとくに水分の補給は大事です。
冬場で空気が乾燥している時は室内を加湿することも有用です。加湿器がない場合は濡れたタオルや洗濯物を室内にかけると効果があります。
発熱時に最初寒けがする時がありますが、この場合は少し多めにふとんを掛けます。
熱が上がったあとは逆に体が熱くなるので、今度は逆に服やふとんを薄めにし熱を逃がすようにします。入浴は体温が37.5℃以上ある時は避けます。
 乳幼児ではまだ鼻がかめないため、鼻に鼻汁がたまり苦しくなることがあります。
薬局などに鼻汁を吸うための道具を売っているので、このようなものを使ってあげれば楽になり、機嫌も少しよくなるかもしれません。
お母さんの口で直接吸ってあげてもかまいません。

投稿日:2011年4月12日

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