虫さされ
蚊・ブユ・ノミなど(吸血性)
栄養摂取のために皮膚から吸血しますが、その際に唾液腺物質を皮膚に注入して血液が凝固を抑えますが、その物質そのものが体に対して抗原として作用し、アレルギー反応が成立してしまいます。
ハチ・ムカデなど(刺咬性)
咬む際に毒液を皮膚に注入しその毒成分の刺激によって赤みや痛みを生じます。その後毒成分が抗原として認識されて感作が成立するとアレルギー性炎症反応が誘発されます。
毛虫
有毒な毛虫の毛にはドクガ類の毒針毛とイラガ類の毒棘があります。
ドクガの毒針毛は皮膚に知らずの間に接触して毒成分が侵入する事によって感作が成立してアレルギー反応が生じます。初期であればガムテープなどで皮膚に付着する毒針毛を除去して水と石鹸で洗浄します。
イラガの毒棘に含まれる毒成分には刺激性があり、接触直後に赤みや痛みを生じます。その後感作が成立するとアレルギー反応が生じます。
虫さされのアレルギー反応
即時型反応
吸血、刺咬の直後~15分程度で局所に痒みを伴う膨疹や赤みを形成され1~2時間で消退する反応ですが、ハチやムカデなどまれに重症化する場合は蕁麻疹や嘔吐、呼吸困難などの全身症状が出現し、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。
遅延型反応
刺咬や吸血の1~2日後に痒みを伴う赤み・丘疹・水泡
などを生じます。
虫さされの反応の個人差
虫刺されの皮膚の反応性は個人の体質やその虫の吸血・刺咬を受けた頻度によって変化します。例えば蚊の場合は、初めて刺された時は、蚊の唾液腺物質に対する感作が成立していないため無反応ですが、その後まず遅延型反応が出現して次いで即時型反応が出現するようになり、さらに刺され続けると遅延型反応は弱まり、ついには蚊に刺されても無反応となります。
虫さされの部位・特徴
蚊:顔や四肢の露出部において、幼児では特に強い腫れを伴う紅斑や水泡をつくります。
ブユ:主に下肢のなどに強い腫れと赤みおよび痛みを生じます。
ノミ:下肢の水ぶくれとして発症します。
ダニ:わきや下腹部や太もも内側などに痒みを伴う紅斑として発症します。
投稿日:2011年6月4日